
青木美希さんによる記念講演後、休憩を挟んで第15回定期総会が行われた。議長団に山中寄子さんと土居光也さんが選出され、議長団就任の挨拶の後、議事が進められた。

第15回定期総会報告PDF 第15回定期総会報告
【原発をとめる弁護団からの報告】
最初に、伊方原発をとめる弁護団事務局長の中川創太弁護士から、弁護団報告が行われた。昨年の10月6日の最終準備書面の学習会から総会までの間の弁護団の活動について以下のような説明があった。
3月18日の松山地裁判決言渡しまでに、地元メディアに向けて裁判の争点についてのレクチャーの機会を幾度か持った。高松高裁の控訴審のために、とめる会事務局と共同して控訴人の確保に向けた取り組みを行った。
松山地裁の不当判決に対して、当日、弁護団と伊方原発をとめる会の連名で「声明」を出した。その後、3月31日に381人の控訴人で高松高裁へ控訴した。
松山の訴訟だけでなく各地で敗訴判決がつづいている、どうしたらこの状況を打ち破り、巻き返すことができるのか、全国の弁護団とも連携し協議しながら、高松高裁での訴訟方針を議論し、控訴理由書の作成に取り組んでいる。
また、弁護団の財政の状況についての説明があった。現在、弁護団の持ち金残高は151万円あまり、これで高松高裁の弁護団活動をすることになる。一審では原告を増やしていくことができたが、二審では控訴人を増やすことはできないので、足りなくなる状況が来ればまた相談をしたい。

【活動日誌、活動報告及び決算、監査報告について】
続いて、とめる会事務局から、2024年度の活動報告・決算報告、会計監査から会計監査報告が行われ、それぞれ、拍手で承認が行われた。
質疑の場では、原発訴訟の全国的な状況、脱原発弁護団全国連絡会の会議での検討内容についての質問や、高松高裁での控訴審の時期や期間などの見通しについて質問があり、中川弁護士から丁寧な説明があった。



【活動方針、予算、役員について】
その後、事務局から、原発をめぐる情勢の説明と、具体的な活動方針、予算案、役員案について提案が行われた。
質疑の中で、四国選出の野党の幹部(立憲民主党、国民民主党など)と懇談する機会を他団体とも協力して持ってはどうか。物価高騰の折から、会費の値上げをしてはどうか。ネット署名やクラウドファンディングでのカンパの募集など、全国からとめる会を支援してもらうことを検討してはどうか。幹事会を活性化するため日程の調整などの工夫をしてはどうかの意見が出された。事務局から、事務局会、幹事会で検討するとの回答があった。
議案について、反対意見はなく、採決は拍手によって行われ、活動方針・予算・役員が確認された。
議長団の退任の挨拶で、議事の終了の報告がなされ、円滑な議事進行への協力に謝辞が述べられた。
最後に、越智勇二・とめる会事務局次長が閉会の挨拶で、3月18日の松山地裁判決が出てから、ため息ばかりだけれど、諦めないで運動を続けていきたい。私たちの運動は正義だと思うから。裁判では、中学生や高校生の理解力でも分かるように、裁判官に訴えた、手応えもあったと思う。でも勇気がない裁判官だった。高松高裁では勇気のある裁判官に出会って、いい判決がでるように私たちは努力したいと思っていると述べて、総会を締めくくった。

