9月23日、伊方原発をとめる会は、愛媛県議会第370回定例会(9月議会)に「伊方原発3号機運転継続のための敷地内乾式貯蔵施設に反対する請願」を提出しました。
乾式貯蔵施設とは、プール内で数年間保管(湿式貯蔵)し、ある程度冷却した使用済み核燃料を、金属製容器(キャスク)に移して空冷式で貯蔵するもので、四国電力はこの施設の建設を急いでいます。というのは、プールの満杯が間近で、満杯になると使用済み核燃料の保管場所がなくなり、3号機の運転が不可能になるためです。
このことをあからさまに言わないまま、四国電力は安全性の向上が目的であるかのような宣伝をしています。また、四国電力は(県知事も)、青森県六ヶ所村の再処理工場へ搬出するまでの間の「一時的保管」と強調しますが、その再処理工場の完成見通しは全くたっていません。ということは、搬出の見通しも全くたっていないということです。
結果的には、原発敷地内の乾式貯蔵施設での保管が事実上の永久保管となる危険性が濃厚です。また、「耐用年数を50年」と見込んでいますが、使用済み核燃料が無害になるには10万年以上の歳月が必要で、耐用年数を経た後の対策も未定です。耐用年数とは別の老朽化による放射線モレの対策も皆無です。
こうした危険性にも目をつむったままで、9月16日に原子力規制員会はGO(ゴー)サインを出したのです。私たちは県議会に対して、乾式貯蔵施設の建設に安直に賛成しないこと、危険で始末の負えない使用済み核燃料をこれ以上つくり出さないために、3号機を停まったままで廃炉にすることを求める請願を提出しました。
なお、紹介議員には、浅湫和子さん(立民)、石井智恵さん(無所属)、菅森実さん(社民)武井多佳子さん(ネットワーク市民の窓)、田中克彦さん(共産)の5県議(50順)がなってくださいました。
請願は、9月29日、30日に開催される環境保健福祉委員会で審議されることになります。
請願PDF 200923県議会 乾式貯蔵施設に反対する請願