疑問だらけの伊方原発耐震安全性ー長沢講演会に150人

130525nagasawakoen「伊方原発をとめる会」による長沢啓行講演会が5月25日午後、松山市のコムズ大会議室で開催されました。150名が参加しました。長沢さんは、大阪府立大学大学院工学研究科の教授を長く勤め、最近は大阪府立高等専門学校(府立高専)の校長も勤めました。原子力問題には学生時代から関わり、電力会社の耐震計算を実際に数値を入れながら検証できる数少ない研究者です。(写真は当日の様子を3枚で構成)

まず、新規制基準案について長沢さんは、地震による同時多重事故を想定外としており、抜本的強化にはなっていないとしました。そして、安全審査で地震動はひどい過小評価になっているが、とりわけ伊方原発の基準地震動は570ガルで、あまりにも小さいことを指摘しました。敦賀800ガル、もんじゅ760ガル、美浜750ガルに比べても小さいのです。さらに、伊方原発に最も近い震源断層のアスペリティ(固着した部分)の大きさと応力降下量(固着部分が剥がれた前後の応力の差)について、最近のM7クラスの地震ではアスペリティの応力降下量が20から30メガパスカルであるのに比べて、伊方は最大でも17.7メガパスカルしかないことを明らかにしました。2008年岩手・宮城地震の地下観測記録のはぎ取り波で評価すべきこと等を指摘しました。

四国電力が「耐震裕度2倍」化を達成したと知事に報告していることについては、疑問だらけであることを示しました。摩擦力を計算して、そのぶんかかる力が少なくなるという「計算」では、「可動部分」を全く動かない場合の摩擦力で計算しており、計算根拠がなりたたないと語りました。また、充電基盤とドロッパ盤の固有周期が、ストレステスト報告書と不整合であり、疑惑があると指摘しました。原子炉本体の耐震裕度評価では、「安全率食い、ミルシート平均値で評価基準値を上げ、耐震裕度を大きく見せる」手法が使われているとしました。ポンプ等の動的機器の耐震裕度評価では、「水平2.2G・鉛直2Gの振動試験では、浮き上がる可能性があり、機能維持も確認されていない。にもかかわらずなぜ「機能確認済」なのかと疑問を投げかけました。

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