この記事の下に、7月10日の市駅前定例アクションの報告があります。そちらもごらんください。
第19回口頭弁論・報告集会
伊方原発3号機の運転差止めを求めた仮処分申請が、松山地裁、高松高裁で認められなかったため、いよいよ本訴の再開となりました。
原告団は、今年3月の第5次提訴原告(86名)を新たに迎え入れて、四国の全95市町村はもちろん、北は北海道から南は沖縄まで、日本全国1419名にも上ります。
原告席には弁護団11名のほか、当会による抽選を経て21名の原告が座りました。
また、裁判官の3名全員が交代しました。
冒頭に、四電側弁護士が「進行」について、裁判長に「原告の本人陳述は極力人数を絞り、一人10分以内にしてほしい」と述べました。これに対して、原告側弁護団は反論し、四電側弁護士が「これは希望ですから」と述べる緊迫した場面がありました。
次いで、弁護団事務局長の中川創太弁護士が、「弁論更新に際しての意見書」を提出。その中で、「原発に挑んだ裁判官」(朝日新聞出版)のインタビュー発言を引用しつつ、「裁判所が、福島第一原発事故の発生を受けて、本来のあるべき姿に進んでいただくことを希望」とするとして、20分にわたって丁寧に意見を述べました。
続いて、薦田伸夫弁護団長により、「準備書面(70)仮処分決定批判」が提出されました。松山地裁と高松高裁で出された二つの仮処分決定の論拠等に対する100頁以上にわたる徹底した批判ですが、その骨子が口頭で説明されました。
PDF 準備書面70
最後に、3名の原告による意見陳述が行われました。当会の事務局次長である松浦秀人さんが「愛媛県原爆被害者の会事務局長」としての立場から、次に「松山市在住者」として内田知子さんが、最後に「福島から避難している農業従事者」として渡部寛志さんが、それぞれ陳述しました。3名の意見陳述は合計50分に及びました。それぞれ立場を明確にした陳述で、いずれも心揺すぶられるものでした。皆さまも是非お目通しください。新たに担当することになった3人の裁判官の心にも届いたものと信じたいところです。
PDF 190706 第19回口頭弁論報告資料17P(確定)(訴訟経過と3名の意見陳述書)
記者会見・報告集会
16時半過ぎから17時半まで三番町のコムズ5階会議室にて記者会見と報告集会が行われました。
記者会見では、3名の意見陳述者が感想を述べるとともに、薦田弁護士は、記者からの質問に答えて、今後、火山問題を含めて本訴での主張点について説明されました。
報告集会では、今後の裁判についての意見が出て、弁護団と原告、とめる会の会員との議論の場を設定することとなりました。
その後、徳島から参加した原告や県外からの支援者などから「弁護団や原告の意見陳述に感動した」「来て良かった」などの感想が出されました。
今後は、9月3日の進行協議期日(非公開)で、次回の法廷(公開)の期日が決定されます。
本訴が再開され、私たちの法廷闘争は今後新たな段階に突入していきます。しかし、法廷闘争だけでは、伊方原発の運転を例え一時的に止めることはできても、廃炉にはできません。私たちの日常的な活動こそ廃炉に繋がることをしっかりと自覚して、定例アクションをはじめとするさまざまな活動に取り組んでまいりましょう。
まずは、7月8月の定例アクション「原発いらん!!市駅前アクション」にご参加ください!!
日時: 7月10日(水)、8月14日(水)12時から小一時間
場所:松山市駅前