愛媛県議会、再稼働撤回と廃炉を求める「とめる会」の請願を不採択

伊方原発をとめる会が愛媛県議会12月定例会に提出した「知事『そしゃく』の再稼働撤回 、隠ぺい体質解明と再生可能エネ増強を求める請願」について、このほど議会事務局から「不採択」の通知が届きましたので、ご報告します。

請願は、11月19日に中村時広愛媛県知事が「昨年1月の連続トラブルおよび本年7月の保安規定違反に係る四国電力の対応について『伊方原発環境安全管理委員会の意見』、『伊方町の判断』、『県議会の議論』を踏まえ、咀嚼した結果、その内容を妥当と判断」し、伊方原発3号機の運転再開について了承する旨を四国電力に伝えたこと、これを受けて11月22日、四電が12月2日に原子炉を起動すると発表したことへの対抗手段として、愛媛県議会に提出したものです。

請願全文PDF 211202県議会への請願

 請願事項は、

(1)保安規定違反について、 全議員による討論も採決もないまま、知事が「そしゃく」 したとして原発再稼働を「了承」した 議会軽視の決定は、撤回させること。

(2)四国電力が保安規定違反を招いた社員の懲戒停職処分を公表しなかった問題について、全議員参加のもと解明すること。

(3)常に甚大な危険をはらむ伊方原発の運転をやめさせ、四国電力に、安全なエネルギーの確保のための蓄電技術などに注力するよう求めること。

議会最終日の12月14日、私たちの請願が環境保健福祉委員会で「願意を満たさず不採択」となった結果が塩出崇委員長から報告があり、それに対して田中克彦県議が反対討論を行いました。採決では、えひめリベラルの会、共産党、ネットワーク市民の窓の各会派、6人の議員が不採択に反対しましたが、賛成多数で不採択になったものです。

いつもながら愛媛県議会では、請願は「願意を満たさず不採択」としか説明されず、十分な審議が行われたのか、不満が残ります。

中村知事も採択に反対した議員たちも、県民の安全安心より四国電力の企業益を優先して判断したということです。