福島を繰り返すな!“伊方原発再稼働許さない!”  9・17集会とデモ・四電申入れ 報告

なくせ!原発 No Nukes!
原発ゼロ いいね!

 9月17日17時半、台風14号の接近による強風のなか、松山市駅前の坊ちゃん広場には100名近くもの人々が駆けつけました。

 小雨まで降り始めるという状況で、愛媛うたごえ協議会のメンバー10数名による美しいハーモニーが広場に響き、伊方原発をとめる会の須藤昭男事務局長の主催者挨拶で集会が始まりました。

 先ず、平和運動センターの中村圭司さん、愛媛労連の今井正夫さん、市民団体代表として原発さよなら四国ネットワークの松尾京子さんが、それぞれ力強い言葉で伊方原発廃炉に向けての決意表明をしました。

 次に、断続的に強まる雨の中で、「9・17愛媛集会宣言案」が読み上げられ、大きな拍手で採択されました。続いて行われるはずだった県庁前までのデモ行進は、残念ながら悪天候のため中止としました。

 今回の集会で初めてのお披露目となった赤と黄色のパネルは今後も集会時に大いに活躍することでしょう。

 210917再稼働許さない集会宣言

 なお、集会前の13時半に、とめる会の事務局5名で四国電力原子力本部を訪れ、四国電力・長井啓介社長あてに「伊方3号機の再稼働断念と廃炉を求める申入れ」を手渡すとともに、とりわけ保安規定違反問題での隠ぺい体質は安全対策と両立しないことを厳しく追及しました。また「伊方から原発をなくす会」も、とめる会に引き続いて申入れを行ないました。

 210917とめる会四電あて申入れ

 以下は、9・17集会での開会の挨拶と決意表明をした3団体の発言要旨です。

開会の挨拶(須藤事務局長):

 イギリスの格言に「怒ることを知らないのは愚かである。しかし怒ることを知っていてよく忍ぶ者は賢い。」とあるが、私たちは、福島の原発事故を見て、怒って10年が過ぎました。10年の忍耐、私たちは本当に賢いのです。一人の命のために頑張って参りました。すばらしい私たちの10年間です。命を大切にし、原発の廃炉を目指す私たちは必ず勝利する!

平和運動センター・中村圭司さん:

 住民の命と暮らしを守っていくことは、私たち自治体職員、自治体労働者の最も大事な役割です。しかし、原発の存在は、住民の命と暮らしを脅かすものに他なりません。各自治体で避難計画の作成が求められ、原子力防災訓練が実施されていますが、事故がいったん起これば、住民も労働者も被曝しないで安全に避難行動することができません。私たち県職労は、労働組合として愛媛県当局に対し、伊方原発を直ちに廃炉にすること、職員に被曝を伴う業務をさせないことを要求し、交渉を続けています。原発は事故がなくても労働者が被曝を伴う業務を行なわなければ維持することはできません。放射性廃棄物は、稼働すればするほど増加し、搬出先もありません。原発は廃止するしかありません。

愛媛労連・今井正夫さん:

 東日本大震災、福島第1原発事故をみれば、放射能は人類がコントロールすることができないことがはっきりしています。四国電力では緊急時の保安要員が勝手に外に出ていた事案がありました。しかも何回も。そんな状況で、伊方原発の安全が本当に守られるのでしょうか。企業としてコンプライアンス違反です。そんな安全対策ができない企業が原発を再稼働する、そしてそれを県が認めるということは言語道断ではないでしょうか。私たちは、住民の命と自然を守る、原発を廃炉にしていくこと、伊方原発の再稼働をやめさせること、そのことがこれから将来にわたって、私たちの子、孫、先の世代の安全を守っていくことになり、私たちの責務ではないでしょうか。そのためにともに頑張りましょう。

市民団体代表として「原発さよなら四国ネットワーク」の松尾京子さん:

 なぜ、広島・長崎に落とされた爆弾の原料となる核を使ってお湯を沸かすのか、原発は核を使ってお湯を沸かすものなんです。私は放射能を使ってお湯を沸かさなくては動かせない原発というシステム、核のゴミもたまり続けるこのシステムを絶対に容認できません。

 今日は、原発さよなら四国ネットワーク、脱原発アクションin香川、グリーン市民ネットワーク高知、脱原発市民ネットワーク徳島、この団体の仲間たちが、四国四県でアクションを起こしています。同じ文書をそれぞれの県の四電の支店に、私たちは原子力本部へ持って行きました。その文書と行動のとりまとめをしたのが伊方から原発をなくす会(代表は近藤享子さん)です。それぞれの場所で志を持った人が仲間とともに行動する、それが市民の力です。是非、市民と労働者、野党の共闘で、社会を変えていきましょう。ともに頑張りましょう。

 四電原子力本部にて長井啓介社長への「伊方3号機の再稼働断念と廃炉を求める申入れ」を託す