伊方原発をとめる会は、「伊方原発廃炉を求める3・11集会」を開催し、集会宣言を採択してデモを行いました。
集会には会場満席の180名が参加しました。草薙順一事務局長が挨拶し、事務局報告の後、薦田伸夫・伊方原発をとめる弁護団長が報告を行いました。
薦田弁護士は、伊方3号炉運転差止仮処分の高松抗告審の6月5日の審尋において、私たちが要求した地震に関する2人の研究者の参考人尋問が行われる予定であると報告しました。広島高裁が火山問題で伊方を「立地不適」としましたが、高松では地震による「立地不適」を勝ち取らねばなりません。広島地裁、大分地裁、山口地裁岩国支部で闘われている裁判の概要も報告されました。
講演は、福島県農民連会長の根本敬さんがおこないました。「風評被害」について根本さんは「風評ではない。実害があるのだ」と言い切ります。現に放射能汚染があり、生業を失った人々がいるのです。根本さんの住む地域は福島原発から約50km。周辺の放射線量を測定し、汚染されない作物を作るために懸命です。放射能のことが常に頭にありつつ、ふと「忘れる」ことが救いであるような実態。孫や子を畑には連れて行けない現実。原発で事故が起これば、人々の命が脅かされ、生業(なりわい)は失われ、誰もが先の見えない渦の中に放り込まれるということがひしひしと伝わってきました。
集会は宣言を採択し、デモに移りました。コミセン正面出入り口前を出発し、四国電力原子力本部の横を通りました。デモ隊は、同本部西側の歩道に拡がり「伊方原発を廃炉にせよ!」「伊方3号炉は、このまま廃炉にせよ!」とシュプレヒコールを行いました。デモは市駅の南を東に歩み、高島屋の東側で流れ解散しました。