四電の自然エネ買取保留問題で要請と申し入れ

四電が自然エネの買取りを「保留」している問題で、伊方原発をとめる会は11月21日に愛媛県と経済産業大臣に要請を行い、四国電力に対して申し入れを行いました。
この要請と申し入れには、草薙事務局長など6名が参加しました。以下は、知事あて要請書の全文です。(四国電力に対しては、① 「再生可能エネルギー新規契約中断」を撤回すること。② 本川揚水発電所をはじめ、四国の環境を活かした中小規模の揚水発電、発展著しい蓄電技術の活用など、迅速に対応すること。③ 伊方原発の再稼働は断念すること―を申し入れました。経済産業大臣に対しては、これら3点に加えて発送電分離の内容も加えました。)

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愛媛県知事 中村時広樣

四国電力の自然エネ買取り「保留」撤回と自然エネ活用を指導し、
原発再稼働を認めないよう求める要請書

四国電力は、再生可能エネルギー(以下「自然エネ」と記す)による発電の、接続契約の回答を10月1日から「保留」するとしました。ホームページに掲載された書面によると、「保留」する対象は、10キロワット未満の家庭用の太陽光発電の買取りを除く、再生可能エネルギー発電となっています。これは、「再生可能エネルギー特別措置法」に基づく自然エネ発電の全量買取り義務を回避するもので不当です。
この発表は、九州電力の6日後に発表されたものです。九州電力の対応自体、「露骨な自然エネルギーつぶし」と厳しく批判されています。自然エネの割合が九州の半分ほどしかない四国電力の対応は、「便乗」としか言いようがありません。さらに、四国電力の文書には、日中の揚水発電や他電力との融通についても全く記載がありません。利用者を軽んじた態度と言わねばなりません。
この動きの背景に原発最優先の姿勢があることは明らかです。大手紙においても、自然エネルギー導入率40%のスペインを例に、「世界は、円滑に発電をコントロールする技術の開発に力を入れている」と紹介し、今回の問題の根源が「原発再稼働最優先」にあることを指摘しています。原発の再稼働が自然エネの伸張を排斥する関係にあると言わねばなりません。
出力が微少だと「宣伝」されてきた自然エネですが、四国でも春や秋の電力に匹敵する発電を行う見通しが出ているのです。日中に揚水発電所を稼動させ夜間に必要量を発電する、他電力と融通しあう、蓄電設備を積極的に導入する等の対策をとれば、原発なしに、基本的には燃料費なしに十分に四国の必要な電力を安定して供給することが出来ます。自然エネは地元の仕事も作れます。今回の事態は、自然エネの普及に尽力している県内自治体や愛媛県自体の努力にも反するものと言わねばなりません。
ついては、以下の点を申し入れます。

(1) 四国電力を強く指導し、自然エネ買取り「保留」を撤回させること。
(2) 本川揚水発電所をはじめ、四国の環境を活かした中小規模の揚水発電、発展著しい蓄電技術の活用など、迅速に対応するよう、四国電力を指導すること。
(3) 伊方原発の再稼働は認めないこと。