第20回口頭弁論が開催されました

クジラ、横断幕、幟、プラカードと賑やかに歩く原告・弁護団・支援者

11月28日、伊方原発運転差止訴訟の第20回口頭弁論が松山地裁で開かれました。

 開廷は14時半ですが、寒風が吹きすさぶ中を裁判所前の路上では昼過ぎから、「まず、原発を止めろ!核のごみは増やすな!」との大きな文字が宙に浮かび(通称クジラ)、クジラの下には「みんなが注目“裁判所”」の横断幕。旗が強風に揺れる中、道行く人々・車に向って街宣も行われました。

 原告団による原告席抽選、そのあとの裁判所による傍聴席の抽選が終わると、14時15分に原告・弁護団・支援者で裁判所門前まで進みました。

 開廷は14時30分。この日は、薦田伸夫弁護団長の『準備書面71』の要旨陳述と、原告の立田卓也さんと泉京子さんの意見陳述がありました。

 薦田団長は、原発敷地周辺の地下探査手法について1次元、2次元、3次元の3種をあげ、1次元探査はボーリング調査で医療分野の外科手術に相当し、2次元は医療分野のX線撮影・超音波診断に相当し、3次元は医療分野でのCTスキャン・MRIに相当することを説明、石油採掘事業などでは1975年ころから不確実性が免れない2次元探査は行われず、高精度の立体構造のデータが得られる3次元探査が広く採用されていることを指摘しました。そして、2次元探査しか行っていない四国電力の「安全」との主張には根拠がなく、3次元探査を行わないままでの運転を認めてはならないと訴えました。

 立田卓也さんは子育て世代で、いわゆる過疎地域への移住生活者で、数少ないプロの人形劇団として、またクリスチャンとして、放射能の危険性を指摘し、事故後の地域コミュニティの崩壊や子どもたちの健康不安を抱える親御さんたちの苦悩を語り、原発の運転停止をと、訴えました。

 泉京子さんは、2011年の福島原発の事故当時は東京に住まいしていたことから、地震の恐怖、原発事故による不安と幼いお孫さんたちを連れての東京から松山への避難の実体験を語り、裁判官に伊方原発の運転差止めを求めました。

 なお、四国電力側は、原発設置許可申請・認可に関わる証拠書類を提出し、行政庁の認可を得たとして原発が安全である旨の書面を提出しました。

 次回の口頭弁論期日は、2月27日(木)14時30分、次々回は6月2日(火)14時30分と指定されました。

 なお、この日提出した「準備書面(71)三次元物理探査の必要性」、原告2名の意見陳述書はこのHPの「運転差止訴訟」に収納していて、誰でも閲覧が可能です。ぜひご一読ください。

続いて報告集会となりました

 16時前からは、愛媛県美術館の講堂に場所を移し、40数名の参加で「報告集会」が行われました。

 中川創太弁護団事務局長が当日の本訴の流れについて説明し、次の第21回、第22回口頭弁論期日を報告しました。また、今回は法廷にマスコミの姿がなかったことから、今後はマスコミ対策について検討すべきであることが表明されました。

 続いて、薦田弁護団長からは、月間総合情報誌の「選択」11月号の「日本の原発はこのまま消滅へ」と題する巻頭インタビューで、田中俊一・前原子力規制委員長が、「日本の原発は嘘だらけで来た、嘘をついて原発を推進してきた」と述懐していることが紹介され、会場からは思わず失笑が起きました。被告・四国電力側から提出されている反論は、今までの主張を上書きしているような場当たり的なものであるとの言及もありました。

 また、高田義之弁護士は「毎回、充実した意見陳述で、裁判官の心の深いところに届いたと思います」との感想を述べました。

 広島から駆けつけて下さった定者吉人弁護士、橋本貴司弁護士からも応援のメッセージがありました。

 意見陳述原告の感想としては、立田卓也さんが15分の意見陳述では語り尽くせなかった脱原発への想いを熱く語り、泉京子さんは思いもかけず意見陳述の機会が与えられたことに謝辞を述べました。

 質疑応答・意見交換の場で、伊方原発広島裁判原告団事務局長の哲野イサクさんからは、報告集会のために持参してくださった伊方原発の危険性を告発する11枚のパネル展示について説明がありました。その中でも、震度7の最大加速度が1500ガル以上というのに、伊方原発の基準地震動がたったの650ガルであることを訴えるパネルは、伊方原発を運転することの無謀さを一目瞭然にしてくれるものでした。

 会場からの「四国電力が強引な宣伝をしている」との発言に、とめる会事務局の和田宰さんからは、今後、とめる会としても大きな宣伝行動をしていくつもりだとの抱負が語られました。

 最後に須藤昭男原告団代表から、「帰郷した福島で、フレコンバッグが豪雨被害で流される現実を見た。また敗訴が続くことに押しつぶされそうになるが、私たちは正しいことをしている。今、必要なのはくじけそうなる自分に勝つことだ。勝訴に向けて奮闘下さる『伊方原発をとめる弁護団』と共に闘い続ける」との固い決意が語られて、報告集会は終了しました。

報告集会終了後に立田ファミリーのパーフォーマンスがあり、会場が一体になって盛り上がりました。

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