ご一読を。草薙事務局長挨拶           「悲しむべき国策加担決定」

下記に掲げるのは、11月15日の高松高裁での不当決定を受けてのち、とめる会拡大幹事会においてなされた草薙順一事務局長の挨拶です。裁判所の一連の不当な決定を「国策加担決定」と断じ、福島原発事故後の「安全神話完全復活」への憤りを語り、今後の松山地裁での本訴の再開に臨む決意が語られています。

会議の構成員である私どもが共有するだけではもったいないと考えて、ここに公開します。

なお、書庫の「事務局長挨拶」にも保存しています。

第81回拡大幹事会挨拶

2018年11月22日

事務局長 草薙順一

悲しむべき国策加担決定

2018年11月15日高松高裁は、住民の即時抗告を棄却しました。福島原発事故の教訓を忘れ去り、「司法の独立」を投げ捨てた決定です。

第1は、「命無視」の決定です

 政府の政策は、原子力規制委員会の審査に合格した原発を稼働させるということです。今回の高裁決定は、この国策を、忠実に追随しました。その為には「住民の命は無視します」というものです。すなわち「避難計画に合理性がなく、実効性を欠くものであるとしても、その一事をもって、直ちに原発の安全性に欠けるところがあるとして、周辺住民等に対して、違法な侵害行為の恐れがあるということは出来ない」と述べています。要するに、住民は命を差し出して、国策に従えという、矛盾にみちた、悲しむべき国策加担決定です。

第2は、伊方原発の地震による危険性を無視した決定です

 伊方原発は、中央構造線や南海トラフの地震による危険性は明白です。伊方3号炉の基準地震動は、わずかに650ガルですが、決定は「合理性がある」と述べるのです。地震によって伊方原発が破壊されるとされるクリフ・エッジは855ガルです。2016年4月の熊本地震では最大で1399.4ガル、2018年9月の北海道の地震では1、796ガルでした。伊方原発に1,000ガルを超える地震がいつ起こっても、全く不思議ではありません。今回の高裁決定は、伊方原発の地震の危険性を無視したものです。

第3は、社会通念という「ごまかし言葉」の決定です

 今回の決定は、規制基準や原子力規制委員会の基準適合性の判断は、「社会通念上合理性がある」と述べているに過ぎない決定です。「社会通念」という曖昧な基準で権威付け、正当化しています。しかも「社会通念」という言葉も、自分の頭で考えたものではなく、先例のコピペです。

以上が今回の決定の私の率直な感想です。安全神話の完全復活です。この決定には、憤りと落胆しかありません。原発は放射能を放出し続け、人類と共存できません。不経済で全く必要のないものです。伊方原発も福島原発事故後、約5年間稼働していませんでした。その間、電力不足はありませんでした。原発が安全とか、安価とか、クリーンとか、必要とかいうことはすべて嘘です。改めて「原発なき世」を訴え続ける必要性を痛感するものです。今後は、松山地裁での本訴が開始されます。怒りの視線を忘れずに臨みたいと決意するものです。

以上

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