リモート講演会[あれから9年余、福島の今を知る」

東京からリモート講演中の白石さん、ステージ上には司会進行の松浦事務局次長ら

北海道や九州からのオンライン参加も 

 9月13日(日)13時半から2時間、とめる会の主催で白石草(はじめ)さん(東京、OurPlanetTV)によるリモート講演会が開催されました。松山会場、新居浜会場には29名の参加があり、リモートでは四国各県ばかりでなく、北海道、関東、広島、鳥取、山口、大分、宮崎と全国にまたがる26名の参加がありました。

 白石さんは資料を画面に情報共有しながら、先ず、福島での子どもたちの甲状腺がんの実態と患者・家族・支援者による「あじさいの会」の地道な支援活動等について紹介されました。喉の手術跡を人目にさらしたくないのでTシャツを着ないという若者の話は身につまされます。

まるで事故がなかったかのように 

   また、「浜通り」の現状については、復興住宅での孤独死、原発事故の時効10年を口実にした損害賠償の打ち切り、自主避難者への追い出し裁判や家賃2倍請求といった行政の姿勢、そして「帰還困難区域」を未除染のまま避難指示解除へ、また汚染水を海洋放出へ、更に汚染土壌の再利用、野菜栽培計画と、「復興」の名のもとに避難者を置き去りにした前のめりの政策が進行している様子が伝えられました。

  福島で起こっているすべてに共通しているのは、東電福島原発事故から10年を目前にして、国や県が露骨に原発事故などまるでなかったかのように事を進めているということだと白石さんは強い調子で訴えました。

福島を忘れないことが重要 

 講演終了後の質疑応答では、松山会場の参加者、リモート参加者からそれぞれ「私たちに何ができるか」などの質問がありました。白石さんは「福島を忘れないことが重要。福島で何が起きているか常にチェックを」と言われ、9月19~25日に予定されている「福島映像祭2020」を紹介されました。オンラインで参加できるものもあるようです。興味をお持ちの方は、以下のウェブページをご覧ください。

OurPlanetTV        http://www.ourplanet-tv.org/