11月30日、10時から16時過ぎまで、原子力規制委員会(六本木1-9-9)において、伊方原発3号機設置変更許可に対する異議申立の「口頭意見陳述」を行いました。6名が陳述し、原子力規制庁の小野祐二安全規制調整官、大浅田薫(同)調整官、片野孝幸総括係長が対応しました。
6名の陳述原稿(資料)はこちらから 草薙順一陳述原稿 / 長沢啓行陳述資料 / 和田宰陳述資料 / 滝谷紘一陳述資料i / 上澤千尋陳述資料 / 徳弘嘉孝陳述資料
冒頭陳述した草薙順一氏(とめる会事務局長)は、基準自体が安全確保に欠け、審査書は地震動や敷地流動化等を軽視し、「安い」等の嘘で固めていると陳述しました。長沢啓行氏(大阪府立大名誉教授)は、基準地震動審査でのクリフエッジ超えを避けようとする「恣意的操作」を指摘しました。和田宰氏(とめる会事務局次長)は地震動評価と原発直下断層の問題、地滑り危険地帯等の問題を陳述しました。滝谷紘一氏(元元原子力委員会技術参与)は原子炉溶融時の水素濃度が規制値を超えて激しい爆発の危険性があることを指摘しました。上澤千尋氏(原子力資料情報室)は、航空機衝突の対策がないことを指摘。プルサーマル炉事故の被害深刻化も陳述しました。徳弘嘉孝氏(原発なくす高知県民連)は、伊方原発の事故で四国全域はもとより広範に汚染される危険を指摘し、廃炉に向かわせる他ないと陳述しました。
規制委側は、聴き取りに徹するとし、非公開としている意見陳述会の扱い自体が問題です。休憩の合間には当方から、今回の伊方の意見陳述の扱いを問い、川内原発異議申立てが1月の陳述後10カ月以上、回答も見解表明もない事実を厳しく批判しました。規制委員会側はこの場で返答しない旨かたくなでしたが、放置する考えはない旨苦しい言い訳をしていました。