第9回定期総会の記念講演は大盛況!総会も盛会のうちに終了!

 5月26日(日)、「伊方原発をとめる会」の第9回定期総会がコムズ大会議室にて開催され、議事に先立つ記念講演には約200名の聴衆が詰めかけました。

記念講演に大入り満員の大会議室

 幹事の越智勇二さんの開会のあいさつで始まり、2014年に大飯原発の運転差し止めを命じた元・福井地裁裁判長の樋口英明さんが登壇。「原発訴訟と裁判官の責任」と題する記念講演を行いました。

 講演は、危険性の二つの意味(発生確率と被害の大きさ)から始まり、福島原発事故の経過を振り返りつつ、強振動予測は仮説に過ぎないが、その予測にもとづいて伊方原発は650ガルの設計基準であること、他方で、近年1000ガルを超える地震が繰り返し発生していること、このため住宅メーカーは4000~5000ガルの一般住宅を販売している「逆立ち現象」が生じている事実を樋口さんは指摘し、原発運転の危険性は明白だと結論付けました。

 にもかかわらず、原発運転容認の判決や決定が連続しているのは、裁判所内部の頑迷な先例主義とつじつま合わせのエセ合理性があるからとし、脱原発は私たちの世代の責任であると締めくくりました。

 講演を聞いた参加者の皆さんからは、「原発裁判の話だからと構えていたら、身近な例えを使って話されるので、とても理解しやすかった」「講師の心意気に感銘を受けた」などの感想が寄せられました。

 続いての第9回定期総会は、議長に安藤哲次さんと泉京子さんを選出し、最初に「伊方原発をとめる弁護団」の中川創太弁護士が2011年12月の本訴(第1次)提訴以降の裁判の経過と今後の見通しを報告しました。この中で中川弁護士は、仮処分申立は2018年11月の高松高裁での棄却決定で終結させて松山地裁の本訴での勝利を目指すこととしたこと、第5次提訴(3月11日)で1400名を超える大型訴訟となっていること、7月4日に本訴が再開されることなどを報告しました。

 その後、議案書に従って経過と運動の到達、決算と監査結果が報告されました。また、情勢と今年度の活動方針、予算、役員が提案されました。その後の一括の質疑討論では5名の会員から補強意見などが出され、ふり返りと決算が承認され、活動方針、予算、役員が確定されました。共同代表の須藤昭男さんの閉会あいさつで総会は無事終了致しました。

 また、会場後ろには共同代表の須藤昭男さん提供の被災地福島の写真パネルが10数枚展示され、いまだに続く福島の苦悩に見入る参加者の姿もありました。

被災地福島の写真に見入る参加者

 なお、「第9回定期総会議案書」はこちらからご覧ください。

伊方原発をとめる会第9回定期総会議案

 「第9回定期総会報告」についてはHPの別稿に準備が整い次第、資料として載せる予定ですので、会員各位においてはお目通しくださるようお願い致します。