「悠長」かつ「偏狭」としか言えない松山市の「回答」

松山市は議会で、放射性物質が「到達しない」ケースのみが強調されるような答弁を繰り返しています。これについて「伊方原発をとめる会」は、8月24日に松山市へ公開質問書を提出し9月5日までに回答を求めていました。
とめる会から松山市への「公開質問書」
9月11日、松山市からの5日付回答文書が事務所に郵送されてきました。松山市の回答書(表面)   回答書(裏面)

この回答に対する私たちの見解は以下のとおりです。

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公開質問書に対する松山市の回答について(見解)
2012年9月12日

ー 「悠長」かつ「偏狭」な態度で市民の安全が守れるのだろうか ー

① 放射性物質が「到達する可能性はありますが」としながらも、「現段階では本市に及ぼす影響等を予測することは難しい」との認識は、まことに「悠長な」姿勢と言わねばならない。

② 参考にしたデータを「お示しすることはできません」とは、何らかの錯誤があったのか、示せるようなデータを持たなかったのか、いずれかではないのか。

③ 「南の風4メートル」にこだわって議会回答を重ねた松山市の姿勢は、焦点外しにこだわった「偏狭」な姿勢である。焦点は、市民の生命・安全を守るために、「放射性物質が届くとすれば、その対応をどうとるか」のはずである。

④ 放射線災害に関し、国や県による指定や指示待ちの姿勢が露骨である。国会事故調報告は、ヨウ素剤の服用指示をしなかった福島県知事を「問題あり」と厳しく指摘している。また周辺市町村の殆どが「指示待ち」の態度をとり、結果としてヨウ素材を「服用できなかった」ことを明らかにした。一方、放射性プルームの動きや風向きに注意しながら7250人への服用を保健師等で対応した三春町の対応などは十分に学ぶべきである。

現在の松山市の「悠長」で「偏狭」な姿勢では、三春町のような対応はできないのではないだろうか。たいへん危機感を覚える。