2倍化さえ検討しない?県の「原子力安全専門部会」

yudo2baicollage専門部会長に望月氏再任

12月24日、半年ぶりに伊方原発環境安全管理委員会の原子力安全専門部会が開催されました。挨拶に立った岡田県民環境部長は、基準地震動650ガルが焦点である旨語りましたが、そもそも650でよいのかを問う気概は感じられませんでした。会議は、任期切れで空席となった同専門部会長を選出。露骨な再稼働推進論で知られる奈良林氏が望月氏の部会長再任を推薦する発言を行いました。批判を浴びている奈良林氏の選任に反省のない県の姿勢をうかがわせました。四国電力の資料説明が長く続き、その後、委員の質問が相次ぎました。

この委員構成で批判的検証ができるのか

委員の質問に四国電力の回答が続きました。批判的見地からと言うより、委員たちは回答を飲み込むのに四苦八苦の様子です。委員は、基準地震動のことなど「われわれ専門家でも十分に熟知していない」と公言してはばかりません。こんなことも分らないのかと苛立つような電力側の表情が再三見られ、傍聴していた県会議員もあきれていました。

知事の信用性丸つぶれの議論

知事が「2倍化」を語り、当時の570ガルの2倍化で「1000ガル超過」の議論がありました。このことは知事記者会見録にも明らかです。会議最終盤に、渡邉委員からこの委員会として「1000ガルとして議論してきたわけではない」とか「2倍化」の議論を検討する必要はない旨の発言がありました。他の委員も「ご報告戴くのはいいが審議対象ではない」などと。奈良林氏は「弱点は何か」を持ち出し2倍化論から遠ざける態度。吉川委員も検討不要のような主張。知事の信用性まるつぶれの議論が横行していました。
愛媛県のホームページにありますが、2011年6月27日に、四国電力が「2倍程度に目標を設定して必要な対策を実施。これに伴い、概ね1000ガル以上にも耐えうる施設とする」としたこと。2012年6月19日には、知事が「耐震裕度2倍化」について「県民にしっかり説明する」ことを求めたこと。部会の委員の方々はこうした経過も無視して、2倍化すら検討しないというのでしょうか。

2倍どころか4倍~7倍の検討こそ

基準地震動の権威として知られる入倉孝次郎氏が3月の愛媛新聞記事で、「私は科学的な式を使って計算方法を提案してきたが、これは地震の平均像を求めるもの。平均からずれた地震はいくらでもあり、観測そのものが間違っていることもある。基準地震動はできるだけ余裕を持って決めた方が安心だが、それは経営判断だ」と語りました。各方面で衝撃的に受けとめられています。いまの「基準地震動」は最も危ない数値を算出してはいないのです。少なくとも今の数値の4倍から7倍は必要です。2倍化などはそもそも小さすぎる議論です。ところが、知事が口にしてきた「2倍化」さえも無視されようとしているのですから、この部会の見識が根本から問われています。

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