事務局長挨拶

伊方原発をとめる会・拡大幹事会挨拶

2017年5月9日 於・コムズ 事務局長 草 薙 順 一

「伊方原発をとめる会」は、2011年3月11日に発生した、福島第1原子力発電所の原発事故、すなわち「原発震災」が「運動の原点」です。

「原発震災」で明らかになったことは、放射能汚染の被害は、人間の手で防げない、制御できないことが明白になったことです。すなわち「原発と人類は共存できない」という事実こそが「運動の原点」です。

「原発震災」から6年が経過し、福島事故が忘れ去られようとしています。「災害が東北でよかった」とか、「自主避難者は自己責任だ。裁判でもなんでもせよ」などという今村前復興大臣の言葉には、福島での「原発震災」の被害者に対する想像力も、感受性もありません。しかし、この言葉は政府の本心です。すなわち今年避難地区が解除になった、飯館村(2017年3月31日)、浪江町(同日)、富岡町(同年4月Ⅰ日)

等の住民は、避難地区が解除になった瞬間から「自主避難者」となりました。そのような人に、帰還を促すために、一年後には「損害賠償はしない」。2017年3月末で「住宅支援打ち切り」が現在の政府の方針であるからです。6年間の避難で、多くの家は荒廃し、解体せざるを得ない状況になっています。放射線量も高く、飯館村などは、除染廃棄物を詰め込んだフレコンバックが村内に約235万個仮置き場に積み上げられています。住民の不安を訴える声を無視できません。

原発は、地球と人間に対する犯罪であるにもかかわらず、残念なことに昨年8月12日、伊方原発3号機が再稼働しました。「伊方原発をとめる会」にとっては、「運動の敗北」でした。更に、今年3月28日の高浜原発3・4号機の再稼働容認の大阪高裁の抗告審決定と、3月30日の、伊方原発3号機の再稼働容認の、広島地裁仮処分決定は、安全性を全く無視したものでありました。安全性を問わないのです。安全性を真正面から審理しないのです。今年中には出されると予想される、松山地裁の仮処分決定に私は期待をかけています。しかしながら、大阪高裁と広島地裁決定は、私たちに大衆闘争の奮起を促してくれました。私たちを目覚めさせた新しい「運動の原点」といえるものです。福島の「原発震災」以前の裁判と全く同じだからです。司法が全く変わっていないことに、深い失望を覚えました。

何としても原発を無くして、自然エネルギーにとって代わらなければなりません。その為には政治を動かさなければ、新しい社会の到来は不可能であります。

「原発震災」を起こしたことについては、政府や東電の責任はとてつもなく重いです。しかしながら、事故を起こした現実を許してきた私たちの責任でもあります。だから今に生きる者の責務として、更には、これから生まれてくる命の為にも、「負の遺産」を背負わせることは出来ないということが、私たちの原発に反対する「運動の原点」であります。

「原発のない暮らしを求めるえひめ県民署名」に「伊方原発をとめる会」は、全力で取り組みます。「原発を廃絶し、自然エネルギ―への転換」こそが、人々に幸せをもたらすとの確信こそが、署名行動を突き動かす原動力です。命をお金で売ることはできません。署名活動は、泥水の中に真水を入れるようなことかもしれません。しかし、ハスの花は泥水の中で美しく咲きます。署名活動の成功を願って、挨拶といたします。

以上

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