事務局長挨拶

2017年7月18日 於:松山市総合コミュニティーセンター 第8会議室

第70回拡大幹事会 あいさつ                    事務局長 草薙順一

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)は、原子力に関する研究と技術開発を行う国立研究開発法人である。1956年に原子力の平和利用を目的として設立された日本原子力研究所と、1967年に発足した核燃料サイクル開発機構を再編し、2005年に独立行政法人日本原子力研究開発機構として設立され、2015年4月に国立研究開発法人に改組した。本部は茨城県那珂郡東海村にある。保有施設は、2017年6月6日に5人が放射性物質プルトニウム239による被ばく事故を起こした大洗研究開発センターの他に、東海研究開発センター、敦賀市にある高速増殖炉研究センター(もんじゅ)、人形峠科学技術センター、北海道幌延深地層研究センター(堆積岩を対象に、地下に研究坑道を掘っている)、青森研究開発センター(むつの原子炉廃炉措置など)などがある。予算は約3,000億円。約4,000人が働いている。

もんじゅは、2016年12月21日に、国費1兆40億円を費やして、廃炉が正式に閣議決定された。廃炉費用に3、750億円が見込まれている。ところが政府は翌12月22日に使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル事業」は継続すると発表した。その方策として、フランスの高速実証炉「アストリッド」計画の参加を持ち出している。これは実現性が全くない。政府がサイクル維持にこだわるのは、サイクルの旗を降ろしたとたん、資源であった使用済み核燃料がゴミとなり、これまで資源として貯蔵してきた青森県が発生元に持ち帰りを要求しているためである。潜在的核抑止力の立場から再処理を維持したい見方もあるが、この考え方は論外である。最早高速炉開発ではないのである。先送りだけして、政治決断をしないのである。

ところで、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)が、2017年6月30日に、原発から出た使用済みの核燃料の再処理施設(東海村)の廃止作業に、70年で約1兆円かかるとの試算を発表した。この負担はすべて税金で、国民負担である。これには施設の維持管理費用などは含まれておらず、ガラスと混ぜた高放射性廃棄物の処分場所も決まっていない。とにかく、無駄な税金をかけているのが、原発の実情である。そこに着目し続けなければならない。

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2017年6月13日 於:コムズ

第69回拡大幹事会 あいさつ                    事務局長 草薙順一

本日(2017年6月13日)佐賀地裁は、玄海原発3・4号機について、住民の原発稼働停止を求める仮処分申請を却下しました。基準地震動の算定に合理性があるというものです。裁判所は安全性にまともに向き合っていないことが明らかです。新規制基準に適合しておれば、安全であるというものです。

福井地裁の樋口英明裁判官(高浜原発3・4号機の再稼働停止仮処分決定。その後取り消し決定される)や、大津地裁の山本善彦裁判官(高浜原発3・4号機の再稼働停止の仮処分。その後取り消し決定される)などが例外的裁判官になってしまう恐れを感じます。住民側は抗告するとのことです。福岡高裁では是非安全性を直視した裁判を切望するものです。

裁判所が忖度や統制のもとで、裁判官としての良心を失っているとしかいえません。伊方原発仮処分決定が、安全性に重きを置いて判断されることを願うものです。

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2017年5月9日 於・コムズ

第68回拡大幹事会 あいさつ

                         事務局長 草薙順一

「伊方原発をとめる会」は、2011年3月11日に発生した、福島第1原子力発電所の原発事故、すなわち「原発震災」が「運動の原点」です。

「原発震災」で明らかになったことは、放射能汚染の被害は、人間の手で防げない、制御できないことが明白になったことです。すなわち「原発と人類は共存できない」という事実こそが「運動の原点」です。

「原発震災」から6年が経過し、福島事故が忘れ去られようとしています。「災害が東北でよかった」とか、「自主避難者は自己責任だ。裁判でもなんでもせよ」などという今村前復興大臣の言葉には、福島での「原発震災」の被害者に対する想像力も、感受性もありません。しかし、この言葉は政府の本心です。すなわち今年避難地区が解除になった、飯館村(2017年3月31日)、浪江町(同日)、富岡町(同年4月Ⅰ日)

等の住民は、避難地区が解除になった瞬間から「自主避難者」となりました。そのような人に、帰還を促すために、一年後には「損害賠償はしない」。2017年3月末で「住宅支援打ち切り」が現在の政府の方針であるからです。6年間の避難で、多くの家は荒廃し、解体せざるを得ない状況になっています。放射線量も高く、飯館村などは、除染廃棄物を詰め込んだフレコンバックが村内に約235万個仮置き場に積み上げられています。住民の不安を訴える声を無視できません。

原発は、地球と人間に対する犯罪であるにもかかわらず、残念なことに昨年8月12日、伊方原発3号機が再稼働しました。「伊方原発をとめる会」にとっては、「運動の敗北」でした。更に、今年3月28日の高浜原発3・4号機の再稼働容認の大阪高裁の抗告審決定と、3月30日の、伊方原発3号機の再稼働容認の、広島地裁仮処分決定は、安全性を全く無視したものでありました。安全性を問わないのです。安全性を真正面から審理しないのです。今年中には出されると予想される、松山地裁の仮処分決定に私は期待をかけています。しかしながら、大阪高裁と広島地裁決定は、私たちに大衆闘争の奮起を促してくれました。私たちを目覚めさせた新しい「運動の原点」といえるものです。福島の「原発震災」以前の裁判と全く同じだからです。司法が全く変わっていないことに、深い失望を覚えました。

何としても原発を無くして、自然エネルギーにとって代わらなければなりません。その為には政治を動かさなければ、新しい社会の到来は不可能であります。

「原発震災」を起こしたことについては、政府や東電の責任はとてつもなく重いです。しかしながら、事故を起こした現実を許してきた私たちの責任でもあります。だから今に生きる者の責務として、更には、これから生まれてくる命の為にも、「負の遺産」を背負わせることは出来ないということが、私たちの原発に反対する「運動の原点」であります。

「原発のない暮らしを求めるえひめ県民署名」に「伊方原発をとめる会」は、全力で取り組みます。「原発を廃絶し、自然エネルギ―への転換」こそが、人々に幸せをもたらすとの確信こそが、署名行動を突き動かす原動力です。命をお金で売ることはできません。署名活動は、泥水の中に真水を入れるようなことかもしれません。しかし、ハスの花は泥水の中で美しく咲きます。署名活動の成功を願って、挨拶といたします。

以上

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